マグリットの日本語版画集

■マグリットの日本語版画集は今まで9種類が刊行されており、うち7冊は翻訳本です。なお広告論や哲学論等の研究書は省きました。

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増補新版 シュルレアリスムと画家叢書 骰子の七の目1巻 ■待望の復刊!


2006年5月刊行 河出書房新社 
ルネ・パスロン/著 巖谷國士/訳 
表紙:「空の鳥」L'oiseau de ciel 1966年
画集サイズ:33×25センチ 91ページ カバー函あり。

■なんと河出書房新社創業120周年記念出版として、「骰子の7の目・シュルレアリスムと画家叢書」が復刊されました。増補改訂全6巻で1巻目が『ルネ・マグリット』です。
■前回12巻・別巻1のうちベストの6巻をチョイス。作品はカラーを充実したり、差し替えたりして、増ページはもとより、年譜、書誌は2006年まで補足とのことです。(でもマグリットの巻は、収録作品の画像は変わっていなかった!!)
□詳細情報は河出書房のページを参照:http://www.kawade.co.jp/special/project120/saino7.html
■なおこのマグリットの巻には下記の特典がついていました。
◎第11回国際シュルレアリスム展「絶対の隔離」1965ポスター『シャルル・フーリエの調和的肖像』
◎復刊記念小冊子『月報0号・6人の画家』(1965年)
「マグリット現象」と題して巌谷國士の増補新版のための解説が、巻末にあり。

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マルセル・パケ/著 TASCHEN(タッシェン) ■コンパクトな入門書!


2002年5月刊行
ニュー・ベーシック・アート・シリーズ
表紙:「解放者」Le Libérateur 1947年
画集サイズ:23×19センチ 95ページ
■以前からある定番の洋書を翻訳したものです。サイズも小さく装丁を変えて2002年に再刊。
■マグリットがよくわかる概論付き画集。カラー図版91点と多数掲載されていますが、それぞれの作品の掲載サイズが小さくてもの足りません。本文の内容とそのページの図版は必ずしも一致しません。
□右画像が旧版。表紙は、L'entrée en scène 1961年

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ジャック・ムーリ/著 TASCHEN(タッシェン) ■ボリューム感ある基本書!


3.2009年6月刊行
TASCHEN25周年スペシャル・エディション
表紙:「洞察力」La clairvoyance 1936年
画集サイズ:30.6×24.4センチ 216ページ

2.新版:2005年10月刊行
タッシェン・コンパクトミディ・シリーズ
表紙:「小学校教師」(部分)Le maître d'école 1955年
画集サイズ:25×20センチ 216ページ

1.旧版:2001年1月刊行
タッシェン・ビック・アート・シリーズ
表紙:「うるわしき世界」(部分)Le beau monde 1962年
画集サイズ:30.5×25センチ 216ページ
■これも以前からある定番の洋書を翻訳したものです。日本語版も何度も装丁やサイズを変えては、版を繰り返しています。
■ベルギーの写真家であり美術評論家でもあるジャック・ムーリの本格的マグリット論。マグリットの作風を年代順に解説する、わかりやすい画集です。カラー図版174点と多数あり。本文の内容とそのページの図版は一致しないことがあります。 「ルノワールの時代」「ヴァーシュの時代」の作品も数多く収録して、解説しているのはこの画集のみです。

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リチャード・カルボコレッシ/著 西村書店


1997年1月刊行
アート・ライブラリー・シリーズ 南雄介/訳 
表紙:「複製禁止」La reproduction interdite 1937年
裏表紙:「凌辱」Le viol 1934年
版形:30.5×22.5センチ 128ページ
カラー図版48点:図版はページ全体に大きく、解説が見開きで載せてあり、関連挿図もあります。作品は年代順ですが、1920〜1930年代の不気味やグロテスクな作品が多く感じます。「夕べの徴」「娼婦の宮殿」「啓蒙時代」などはこの画集初出。翻訳書にもかかわらず作品名や挿図の原題綴(せめて英語の題名)が付記されていないのがいくらか残念です。
  □著者によるマグリット解説 5-25ページ
  □略年譜 26-27ページ
  □図版・挿図リスト 28-31ページ

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ユベール・アダッド/著 岩波書店


1996年刊行
岩波世界の巨匠シリーズ 山梨俊夫・長門佐季/訳
表紙:「パンドラの箱」La boîte de Pandora 1951年
画集サイズ:30.5×29センチ 143ページ
カラー図版48点:年代順に掲載されていた、それぞれ作品の詳細な解説は、ページ見開きで掲載されていて見やすいです。著者はジャーナリストで、マグリットの伝記をまとめた解説が巻頭に収められています。
  □著者によるマグリット解説 5-42ページ
  □図版リスト 140ページ
  □マグリット年譜 141-142ページ

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ぺル・ジムフェレール/著 美術出版社


1987年10月刊行
現代美術の巨匠シリーズ 横倉れい/訳 
表紙:「着想」L'idee 1966年
画集サイズ:30.5×22センチ 128ページ

図版146点:図版のみで個々の作品解説は全くありません。また残念ながら白黒図版も半分を占めています。この画集では、題名が同じで異なる版が存在するいくつかの作品を並べて紹介しています。また関連する似たようなモチーフの作品を並べて比較できます。例えば「光の帝国」と題する3枚の作品を同一ページに掲載してくれたりします。
  □マグリットの時間の中で 5-17ページ
  □年譜 19-21ページ
  □主要文献目録 22-23ページ

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A・M・ハマハー/著 美術出版社


1975年5月刊行
BSS世界の巨匠シリーズ19 高橋康也/訳
表紙:「偽りの鏡」Le faux miroir 1928年
画集サイズ:33×25センチ 168ページ

カラー図版48点:元クレーラー・ミュラー美術館館長であり、美術史教授、美術評論家として有名なハマハーによる詳細な解説があります。巻頭には 「マグリットの明晰な夢」「マグリットの題名の問題」「マグリットと言語学者」「思考に似て非なる思考」「マグリットとコウルリッジのひそかな類似」などの作家論掲載。
■また「素描」「八つの彫刻」「カジノ・クノッケの壁画」では、白黒写真ですが、それぞれの作品を一度に眺める事ができます。
  □参考文献 163-165ページ ※1975以前の主要な文献
■月報があり、3つの寄稿が掲載されています。
  □クノック・ル・ズートの悪夢 入澤康夫
  □コロンブスの卵 藤枝晃雄
  □マグリット−空無なる驚異 高松次郎

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現代世界美術全集22 アンソール/マグリット ■迫力ある往年の画集!


座右宝刊行会/編 集英社 1974年5月刊行
箱ケース:「釘づけにされた時間」La durée poignardée 1939年
画集サイズ:40×31センチ 152ページ
シュルレアリスムと画家叢書の「マグリット」の巻
カラー図版39点:画集のサイズが大きいため作品をアップで見ることができ迫力があります。(かっては画集って、こんなに大きかったのですね。このサイズで全25巻揃っていたら置き場所がありません。)
■巻末に個々の作品解説の詳細あり。「無窮動」「暴力行為」「邪悪なデモン」などは他の画集で見る事ができません。
  □マグリットの生涯と作品(写真や参考図版あり)92-103ページ
  □美・唯一なるもの−ルネ・マグリット Suzi Goblik/著 曽根博義/訳 109-110ページ
  □作品解説 小倉忠夫 129-144ページ
  □アンソールとマグリットの生涯を対比した年表が巻末にあり。

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シュルレアリスムと画家叢書 骰子の七の目1巻 ■幻の美術叢書!


シュルレアリスムと画家叢書の「マグリット」の巻
1975年 河出書房新社 
ルネ・パスロン/著 巖谷國士/訳 
表紙:「悪の華」Les fleurs du mal 1946年
画集サイズ:33×25センチ 91ページ カバー函あり。

■この叢書自体が大変珍しくて入手困難でした。ジャン・ソセ編集によるフランスで刊行されていたシリーズを元にしています。日本語版は瀧口修造による監修。単品でも古書店で多少高額で取引されていました。(シリーズ揃価16万!)収録図版は、他の画集で見られないものが多のですが、掲載サイズが小さいのが残念です。 原書版と比べるとわかりますが、印刷の発色も良くない。(経年による色褪せかもしれません)
■マグリットの「不思議な国」瀧口修造/著 を収録した月報1号あり。
■「骰子の7の目」叢書の第一期刊行分6冊のマグリット、エルンスト、トルイユ、ベルメール、デルヴォー、マン・レイそれぞれの巻の月報を綴じると1冊のアートブックになるという瀧口修造のコンセプトのもと制作された冊子が存在します。
□装い新たに2006年5月に復刊されました! ページ先頭にて↑

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ルネ・マグリット画集 ■入手困難な限定版!


「ルネ・マグリット画集」箱と本体表紙
1971年 筑摩書房
澁澤龍彦/監修 峯村敏明/作品解説
表紙:「無知の妖精」La fée ignorante 1957年
裏表紙:「意外な返事」La réponse imprévue 1933年
画集サイズ:35.8×27センチ  カバー函あり。
ページ番号なし。巻末解説は46ページ

■図版106点:うち原色図版32点、あとはグラビア74点。
1971年の日本初のマグリット展開催にあわせて出版された限定1000部の画集です。当時定価は14000円。限定版で入手困難。古書店でかなり高額(最高額45000円)で取引されます。掲載されている作品は1971年の図録と代わりありませんが、カラー図版が図録と若干異なり、カラー図版の32点のみ巻末に解説もあります。 マグリット作品の集大成である『魅せられた領域』のオリジナル作品名(どの部分がどこからの作品なのか)についても明記してあり貴重です。
  □ルネ・マグリットについて エミール・ランギ 3-7ページ
   (これは図録と同じ内容が収録されています)
  □ルネ・マグリットの世界 澁澤龍彦 8-18ページ
  □作品解説 峯村敏明 19-33ページ
  □作品目録:37-40ページ 年表:41-46ページ

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