表紙絵データベース…レメディオス・バロ(Remedios Varo:1908-1963)
スペインからメキシコに渡ったシュルレアリスムの女性画家。メキシコで、フリーダ・カーロ、ディエゴ・リベラたちと親交を深める。なかでもレオノーラ・カリントンとは仲が良く、その作風も似ている。
[図録]1999→ レメディオス・バロ展
1999年6月10日-6月25日 伊勢丹美術館館
1999年7月27日-8月15日 名古屋電気文化会館 1999年10月21日-11月28日 神奈川県立近代美術館 図録サイズ:30×22.5センチ 257ページ ソフトカバー 表紙:「行動する銀行家たち」Banqueros en acción 1962 |
●「レメディアス・バロ−その魂の奇跡」野中雅代 8-28ページ
バロは1937年にバルセロナからパリに移住して、本場のシュルレアリスト・グループに関わり、その影響を強く受けた。T章「バロとキャリントンの相互影響またはシュールレアリスムの伝統」にて、バロの1963年の作品「恋人たち」とマグリットの「恋人たち」の影響が見てとれると論じる。また同じ年のバロの作品「無重力現象」がマグリットの「万有引力」に対応した作品と述べる。マグリットの両作品のモノクロ画像を掲載。
○「レメディオス・バロの芸術−ボスとブルトンのはざまで」ルイス=マルティン・ロサーノ 29-37ページ
○「レメディオス・バロの思い出」ヴァルター・グルーエン 38-39ページ
◎略年譜 130-133ページ ◎文献 163-168ページ
[研究書]『レメディオス・バロ−予期せぬさすらい』
ジャネット・A・カプラン/著 中野恵津子/訳
リブロポート 1992年1月刊行 表紙:「星の狩人」Cazadora de astros 1956 |
Janet A. Kaplan 「Unexpected Journeys : the art and life of Remedios Varo」(New York, Abbeville Press, 1988)の日本語版。
■以下は、バロ作品を表紙に用いている文芸書の紹介です…
『愛しのグレンダ』(単行本)
フリオ・コルサタル/著
岩波書店 2008年1月刊行 表紙:「毛力移動」Locomoción Capilar 1959 |
■ラテンアメリカ文学の短編の名手であるフリオ・コルサタルの後期幻想短編集。
『月ノ石』(単行本)
トンマーゾ・ランドルフィ/著
河出書房新社 2004年4月刊行 表紙:「星粥」Papilh estelar 1958 |
■イタリア文学の孤高の奇才といわれるランドルフィの詩情に満ちた代表作。
『聯愁殺(れんしゅうさつ)』(単行本)
西澤保彦/著
原書房 2002年3月刊行 表紙:「蘇生する静物」Naturaleza muerta resucitando 1963 |
■連続無差別殺人事件の最後のターゲットとなりつつも助かった女性、梢絵。ところが犯人である少年は失踪し、行方が知れず。事件から四年後、梢絵は、犯人が自分を襲った理由をはっきりさせるため、「恋謎会」に調査を依頼するが…。全編、推理に次ぐ推理でロジック展開を尽くしたミステリ。
『百年の孤独』(単行本)
G・ガルシア=マルケス/著
新潮社 1998年8月刊行 表紙:「螺旋の運行」Tránsino en espiral 1962 |
■世界的ベストセラーなり、ノーベル文学賞受賞のラテンアメリカ文学傑作長篇。
■2006年12月の改訳新版の表紙では使われていません。
[自著]『夢魔のレシピ―眠れぬ夜のための断片集』(単行本)
レメディオス・バロ/著
工作舎 1999年5月刊行 表紙:「鳥の創造」Creación de las aves 1957 |
■バロ自身が織りなす夢幻と遊び心あふれるテキスト集。自作品解説30点、インタヴューなどあり。日本初のバロ展開催記念に出版されたもの。
『競売ナンバー49の叫び』(文庫本)
トマス・ピンチョン/著
サンリオ文庫 1985年10月刊行 表紙:「大地のマントを刺繍する」Bordando el manto terrestre 1961 |
■現代アメリカを代表する前衛作家の第二作目。